2017-01-01から1年間の記事一覧

カルシュの親類には1937年ショパンコンクールで入賞したピアニスト、チェンバリストであるエディット・ピヒト・アクセンフェルト(フライブルク音楽大学教授)がおり、多くの日本人弟子を残しています。また、モラクセラ・ラクナータ菌を発見し、現在の眼科…

1968年に彼を慕う、かつての生徒らが発起人となって日本に招待したことがあります。教育の荒廃が各所で声高に叫ばれているさなか、彼が教育者として ハーンとは全く別の教育の見本を残した大きな貢献と、生徒や近隣の人々との密な交友から彼の存在の偉大さを…

カルシュには現代の教育に大きく影響を及ぼしている人智学と哲学者シュタイナーを日本に紹介した大きな業績があります。一般には戦後に紹介されたと言われていますが、1925年に来日したカルシュ夫妻が交わした1923年当時のシュタイナーに関するノートが現存…

歴史の狭間に埋もれた偉人・カルシュ博士について

カルシュが14年住んだ松江市奥谷町の「官舎」が一時は大学当局の取り壊しの決定にも拘わらず、地方新聞社との共同の保存呼びかけが文化財登録への道を開きました。2009年10月には官舎の保存修理が完了の運びとなりました。調査の結果とともに、報道機関、松…

ドイツの文化と風土に、若き日に触れる機会をドイツ政府から与えられた小生がドイツのシュトゥットガルトの小さなホテルでカルシュ博士の次女に偶然に出会って、このようなことに携わることになったのは、小生に賜った天命と考えて調査・顕彰に尽力してきま…

歴史の狭間に埋もれた偉人・カルシュ博士について

歴史の狭間に埋もれた偉人・カルシュ博士について

大正14年より14年間にわたり、旧制松江高等学校(現・島根大学)で教育に力を注いだドイツ人哲学者フリッツ・カルシュ博士がいます。彼は、日本の哲学や宗教の研究家で教育者であり、昭和15年から5年間は外交官でもありました。彼の薫陶を受けた著名人には「…